子どもたちが安心して暮らせる健やかな環境づくりのために。

エコチル調査の概要

エコチル調査は、環境省が2011年1月にスタートさせた国家プロジェクトで、全国で15ヵ所のユニットセンターを拠点に10万人の妊婦さんにご参加いただく大規模な疫学調査です。

妊娠初期から赤ちゃんが13歳になるまで10万組の子どもたちとご両親に協力していただき、環境の中の物質(化学物質、ダニなどのアレルギー物質)、食事や運動などの生活習慣、遺伝的な性質が子どもたちの成長や健康とどのような関係があるのかを調べます。未来の子どもたちのために、安心して健やかに暮らせる環境づくりのために、ご協力をお願いします。

次世代の環境づくりに役立てます
病気の多くは環境の中の物質、運動や食事などの生活習慣、遺伝的な性質などが関係しあって起こるとされています。それらの関係、なかでも環境中の物質が子どもの成長や健康に与える影響を明らかにすることができれば、病気の予防に役立つ政策を立てたり、子どもが健やかに成長できるような環境を整備したりすることができます。子どもたちや次の世代の人たちに健康で豊かな生活を送ってもらうためには、今から対策を考え問題点を改善していかなくてはなりません。エコチル調査は将来の人たちの健康づくりのために、たいへん重要な調査です。
実施体制
エコチル調査は、環境省が企画・立案し、(独)国立環境研究所(コアセンター)が中心となって調査をとりまとめ、(独)国立成育医療研究センター(メディカルサポートセンター)が医学的見地に基づいて調査のサポートを行います。
調査は全国15地域の大学等に設置されたユニットセンターと共同で実施していきます。調査の推進にあたっては、厚生労働省、文部科学省、さらに諸外国の調査や世界保健機関 (WHO)などの国際機関と連携をすすめています。

どうして必要なの?

子どもの成長や健康に影響をあたえる「環境要因」を探し、解明していくことです。調査の結果にもとづき、子どもに影響をあたえる物質の使用を規制するなど、有効な対策を講じることで子どもが健やかに成長できる環境、安心して子育てができる環境の実現をめざしていきます。

なぜ調べるのか?

近年、子どもたちの間でアトピーやぜんそく、肥満、発達障害などの病気が増えていると言われています。一方、ここ50年の間で化学や技術が急速に進歩して私たちの暮らしは便利になりました。しかし、これにともなって様々な化学物質も身の回りに増えました。人間が創り出した物質が、私たちの健康や子どもたちの成長にどのような影響を及ぼしているのかなどについては、まだ詳しく分かっていません。

確かめたいこと
この状況を背景にエコチル調査は「胎児期から小児期にかけての化学物質曝露をはじめとする環境因子が、妊娠・生殖、先天奇形、精神神経発達、免疫・アレルギー、代謝・内分泌系に影響を与えているのではないか」という大きな仮説を解明するために行われます。

妊娠・生殖分野1.化学物質の曝露は性比に影響を及ぼす。
2.妊娠中の化学物質の曝露により、妊娠異常や胎児・新生児の発達異常が生じる
先天奇形分野1.環境中の化学物質が先天奇形の発生に関与する。
2.先天奇形症候群は、遺伝的感受性と曝露量の複合作用による。
精神神経発達分野1.胎児期および幼少期における化学物質の曝露が子どもの発達障害に関与している。
2.胎児期および幼少期における化学物質の曝露が子どもの精神症状に関与している。
免疫・アレルギー分野1.胎児期および幼少期における、近代的環境で著しく増加した化学物質の曝露が、子どものアレルギー症患に関与している。
代謝・内分泌分野 小児期におよび幼少期における環境中の化学物質の曝露が
1.小児期から成人期の肥満・インスリン抵抗性・2型糖尿病の発生に関与する
2.小児・思春期の成長、思春期および成人期の性成熟・生殖能力・性腺系発癌に影響を及ぼす。

これらの仮説を解明のためには、化学物質などの環境要因以外にも、遺伝要因、社会要因、生活習慣要因など様々な要因について調査を幅広く進めていく必要があります。

どんな調査をするの?

10万人が参加します

全国の15地区で10万人の妊婦さんに協力していただきます。2011年より3年間、参加者を募集し、赤ちゃんがお腹にいる時から生まれて13歳になるまで、定期的に健康状態を調査します。(募集は終了)

調査終了までのフロー図

ご提供いただいた試料やデータは、分析後も長期保存して将来の研究に役立てます。 試料・データからは、個人が特定される情報を取り除き、照合のための番号をつけ、取り扱うスタッフを限定した上で、細心の注意を払い厳重に管理、保管します。